ファゴットの吹きかた

ファゴットの吹きかたとはなんぞや、と日々葛藤するブログです。

僕がレッスンでビブラートとハイトーンの出し方を教えたがらない理由

どうでもいいけどタイトルを〇〇つの理由にすると怪しいブログみたいですよね。笑 伝える人いるかな。

 

お久しぶりです、ファゴット奏者のとのむぅです。ブログの更新怠っていてすみません。実は下書きくらいまではいくつか書いてるんですがなかなかまとめるのが得意ではなくて。

気長にお待ちください。

 

さてタイトルについて。僕はファゴットの個人レッスンについて、ビブラートについてほとんど触れません。触れるとしたら「そのビブラートはかけない方がいい」という指示が殆どです。もちろん人や演奏によるのですが・・・。定期的に通ってくれてる人に時にはビブラート禁止令まで出したりします。これはビブラートによって本来の音色や音程を見失っている場合、期間付きで設けるもので、正直な話、僕の前以外でいくらかけてようと知りようがないので、あとは本人次第、といったところでしょうか。

ビブラートは奏法として大変効果が高いものですし、表現力(特に強弱の幅について)に乏しいファゴットを演奏する者にとっては本来ぜったいに必要なものですし、きちんと使っている子に「かけない方がいい」なんて言い方は絶対にしませんし、僕自身、ビブラートのかかった演奏は好きですし僕自身もたくさん用います。

そういえば僕のことを直接知らず、かつTwitter等でも関わりのない方でこのブログを読んでくださってる方(そんな方がいるのでしょうか)がいたら説得力に欠けるでしょうか・・・?

宣伝になってしまいますが、2月半ばごろからYouTubeに毎日投稿を始めました。「まいにちファゴット」と称して1分程度の演奏動画を毎日投稿してます。途切れたら「ほぼまいにちファゴット」に変わります。笑 いつまで続くか分かりませんけど、もし興味があればいろいろ聴いてみてください。

こんな感じです。個人的にはお気に入り。

youtu.be

チャンネルこちら↓

https://www.youtube.com/channel/UCb2c8vaSridkXUdPTn91J1Q

さて上の動画を聴いてもらえれば分かると思いますが僕はビブラートをしっかり多用します。生徒さんにお手本を聴かせる時も同様です。

それでもレッスンで、あまりビブラートの使用を勧めることはしません。これには大したことではありませんが、僕なりには理由があるんです。

 

僕は高校1年生の秋ごろ、部活でファゴットをはじめました。万年銅賞でもなければ強豪でもないような、そんな部活だったのでほとんどの楽器に「講師のセンセイ」がたまに来る環境の中、なぜかファゴットには来てもらえませんでした。僕はファゴット初日、わりと本気で、リードを糸の方から吹いてみるくらい、「ファゴットの吹きかた」が分からなかったんですよね。他の楽器経験すらほとんどなかった僕は楽譜も読めず、奏法は独学、何か月たっても周りが驚くほど成長せず、それでもがむしゃらに練習をする高校生でした。

その後そんな僕を見かねた顧問の先生がOBの方を呼んでくださったり、最終的にはひょんな事からこの道に進むきっかけとなる1人目の師匠である太田茂先生に出会い、1年後には音楽大学を受験します。その話はまたそのうちに。

つまり僕にとってファゴットは独学ではちっとも上達しなかったんですね。レッスンに通うようになって師匠に「僕はこんなことまで君に教えなきゃいけないのか・・・」とぼやかれるくらいに何も知らないまま1年以上独学で演奏していました。どのくらい下手だったか、というのは言葉で説明できるものではないですが・・・。部活顧問の先生が県内で有名な上手な中学生を紹介してくれて、その中学生が僕の演奏を聴いて「えっ恥ずかしくないんですかそんな演奏で?」と半笑で言ってくれるくらい、下手でした。ちなみにその中学生とは大人になり再会し、彼はその時の非礼を詫びてくれ、今ではいい友人となっています。独学時代の僕は、とにかく、下手だったんです。

 

ところで僕は近ごろ、「ファゴットの生徒がやたらと沢山いる人」という評価を思った以上に多くに人に頂いています。同時に「なぜそんなに生徒がいるのか」という質問も受けます。僕のレッスンは何も特殊じゃないと思うのですが、一つ気づいたのは

「僕は誰よりも下手だったから、なぜ「できない」かがよく分かる」

からだと思います。だからレッスンに来た方の悩みもすぐわかるし、解決策も与えることができます。

だから「褒めてほしい」「レッスンで楽しく吹きたい」という方には、もしかしたら合わないのかもしれません。色々な方がレッスンに来てくださっていますが、全員が何度も来てくださるわけでは、もちろんないわけですから。当たり前のことだと思ってます。

 

僕は誰よりも下手だったけど、決して勤勉な学生でもありませんでした。だから練習も好きじゃなかったし、今も人より練習時間は少ないと思います。

だから練習時間を取れなかった生徒さんを叱るような事も絶対にしません。昔の僕は「下手だし練習もたくさんしない人」だったわけですからね。

 

そんな僕でもやり方は間違っていたのでしょうがビブラートはかけることができたんですよね。もちろん独学ですから「それらしいもの」だったわけで、レッスンで厳しく指導を受けて今の状態なわけですが。

またハイトーン(春祭冒頭のCより上)の吹きかたも教え方がよく分かりません。僕は大学時代、曲がうまく吹けてないくせにハイEだけはポンッと出す人でした。僕はその昔ハイトーンだけは得意だったんですね、あまり名誉なことではありませんが・・・・

ビブラートは「これは絶対にビブラートを用いる必要がある」時以外教えようとしません。もちろん生徒さんが望めば教えますが・・・。ハイトーンももちろん教えますが、運指とリードやボーカルの事を伝えてそれきり(実際それでみんな出るんですけど)

 

だから僕は、自分は昔、何もかもできなかったので、そのおかげで生徒さんが「なぜできないか」が手に取るようにわかります。だから解決策がすぐ浮かびますが、ビブラートとハイトーンは「すぐできてしまった」ので悩んだ経験が少ないため教えるのがあまり得意ではない、というわけです。もちろん、得意ではありませんが、ノウハウはありますから、大丈夫です、たぶん。気になる方はレッスンを受けてみてご判断ください。笑

 

 

うーん伝わるんでしょうか、この文章。ブログって難しいですね。

この記事を読んで僕のレッスンに興味が沸いた方、下記のフォームからぜひお気軽にご連絡くださいね。

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また近いうちに更新できたらいいな。